▽合併買収は外資の有効利用にプラス
過去20年余り、海外資本の利用は、中國の対外開放に関する基本的政策の重要ポイントとして、経済?社會の持続的かつ急速な発展の推進や開放型経済の迅速な形成において大きな役割を果たしてきた。小康社會(ややゆとりのある社會)の全面的建設という壯大な目標を実現(xiàn)させるには、対外開放路線をしっかりと堅持し、より積極的かつ有効に外資を利用することが必要である。
中國では外資系企業(yè)が企業(yè)全體に占める割合は3%ほどであるが、中國の國際競爭や國際協(xié)力への參入において、最も活力に富むのがこの外資系企業(yè)である。商務部がまとめた統(tǒng)計では、第10次五カ年計畫(2001~05年)期間中だけでも、外資系企業(yè)による工業(yè)生産額は國內の工業(yè)生産額全體の3分の1を占め、年平均増加率は約30%に達した。納稅額は全體の5分の1を上回り、年平均増加率は22%であった。貿易額は全體の55%に上り、年平均増加率は34%。従業(yè)員數(shù)は2500萬人を超え、都市部の就業(yè)人口の10%以上となった。
中國の外資導入額は、15年連続で発展途上國のトップであるが、國民一人當たりの外資導入額や社會全體の固定資産投資における外資の割合、外資の対國內総生産(GDP)比といった指標をみると、なお世界の平均水準には及ばず、今後の発展の余地は大きい。中國には現(xiàn)在、十分な國內資金と外貨準備がある。しかし発展の水準を考えると、資金不足のためでなく、資金の流動の中で競爭力や利益、有効な資本や技術革新力、優(yōu)秀な人材、市場チャンスや雇用機會をつかみ取るために外資の導入が必要になる。
外資利用の新しい形式として、合併買収にはいくつかの優(yōu)位點があり、中國にとってはよいチャンスといえる。國連貿易開発會議(UNCTAD)の最新の研究によると、中國はすでに米國に代わって、世界の企業(yè)が國外で研究開発活動を行う場合の第一の候補地となり、多國籍企業(yè)の62%が中國は今後數(shù)年間、最良の海外研究開発拠點になるとの見方を示している。競爭も激化しており、こうしたことから今後合併買収において、外資がより多くの先端技術と研究開発能力をもたらすことが予想される。これにより、中國の體制改革と自主創(chuàng)造が一層促進され、経済構造の調整とグレードアップが促進されるとともに、國內企業(yè)が多國籍企業(yè)の産業(yè)分業(yè)システムや世界での営業(yè)販売ネットワークをより広い範囲、より多くの分野、より高いレベルで利用できるようになり、各社の優(yōu)位點を競爭における優(yōu)位點へと最大限に転化できるようになるものと予想される。
國務院発展研究センターの関係者は、合併買収のもう一つの利點について次のように指摘する。中國では生産能力の過剰問題が深刻で、もし外資による出店や工場新設などを無制限に認めれば、生産能力はさらに過剰になる。ほかの投資方式に比べて、多國籍企業(yè)による合併買収では、産業(yè)の集積度を効果的に高め、國內?海外の資源を有効に再編し、経済運営の質を著実に向上させることが可能だ。また外資を成長モデルの転換や節(jié)約型社會の建設における動力の一つとすることもできる。
どの國であれ、経済の発展にはさまざまな資源の導入が必要になる。國際合併買収も含めて、外資利用は相互利益に基づくやり取りであり、海外企業(yè)により中國企業(yè)が世界の経営地図に組み込まれると同時に、中國企業(yè)を通じて海外企業(yè)のリソースが中國の経済システムに流入することになる。世界の資源をより積極的に導入し、より主體的に利用することは、新しい時代の中で外資導入の水準を引き上げるための課題である。(編集KS)
「人民網(wǎng)日本語版」2006年11月14日